みんログ葬儀社の口コミでは、エンディングノートを準備しておくことが安心につながるという声が多く寄せられています。
市販のエンディングノートは1,000円前後するものが一般的ですが、ダイソーなどの100円ショップでも、手軽に入手できるノートが販売されています。
このページでは、ダイソーで購入できるエンディングノートを例に、特に記入しておくと安心な「最低限のおすすめ項目」について、わかりやすくご紹介します。
※ご注意ください
エンディングノートには大切な個人情報を記載しますので、保管や取り扱いには十分ご注意ください。
また、本ページの内容をもとにした記入・利用によって発生した損害やトラブルについて、当方では責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。
ダイソーのおかねノートの書き方
銀行口座について
記入しておきたい項目:「銀行名」「口座名義」「支店名」「口座番号」
記入の目的:自分の金融資産を正確に把握し、相続や解約などの手続きをスムーズに進めるため。
自分が持っている銀行口座について、銀行名・口座名義・支店名・口座番号を一覧で記入しておきましょう。
万が一の際、家族が口座を特定できないと、残高確認や解約などに時間と手間がかかることがあります。
こうした情報をあらかじめまとめておくことで、相続や名義変更の手続きがスムーズになり、家族の負担を軽減できます。
保険について
記入しておきたい項目:「保険会社名」「保険の種類」「被保険者名」「受取人」
記入の目的:万一のときに、保険金の請求や手続きがスムーズに行えるようにするため。
自分が加入している保険について、保険会社名・契約の種類・被保険者・受取人などの基本情報を記入しておきましょう。
万一の際に家族が保険の存在を知らなかったり、証券を見つけられなかったりすると、保険金が請求できないままになってしまうこともあります。
受取人や保険の種類を明確に記載しておくことで、遺族が必要な手続きを迅速に進めやすくなります。特に生命保険や医療保険など、重要な保険については漏れなく記入しておきましょう。
年金について
記入しておきたい項目:「個人年金の情報」
記入の目的:加入している個人年金の存在や内容を家族に伝え、確実に受け取ってもらうため。
公的年金の情報は役所で調べることができますが、個人年金については、契約先や内容を記録しておかないと見落とされるおそれがあります。
保険会社名や連絡先、証券の保管場所、加入内容などをあらかじめ書いておくことで、家族が確実に手続きを行えるようになります。
特に長期にわたって積み立ててきた年金を無駄にしないためにも、忘れずに記入しておくことが大切です。
マイホームについて
記入しておきたい項目:「不動産の所在地」「名義人」「持ち分」「抵当権の有無」
記入の目的:不動産に関する情報を明確にしておくことで、相続や売却などの手続きを円滑に進められるようにするため。
土地や建物を所有している場合、その所在地や名義、持ち分の割合、登記内容(抵当権の設定など)を記録しておくことで、家族が資産状況を正しく把握できます。
将来的に不動産をどうするつもりか(売却・相続・維持など)を記入しておくことも、遺された家族の判断材料になります。
【注意点】
住宅ローンが残っている場合:
ローン契約者が亡くなった後に残債があると、相続人に債務が引き継がれる可能性があります。団体信用生命保険(団信)に加入していればローン残高は免除されることもありますが、加入していない場合や団信対象外のケースでは、相続人が返済義務を負うことになります。
また、ローンが残っている不動産は原則として勝手に売却・名義変更ができないため、手続きが大きく複雑になります。
共有名義の場合:
兄弟や配偶者と共有している不動産は、名義人全員の同意がないと売却や大規模リフォームなどができません。
相続後に他の共有者と意見が合わず、利用や売却に関するトラブルに発展することも多く、放置されたまま「空き家問題」になるケースもあります。
これらのリスクを避けるためにも、名義・ローン・登記状況を明記し、家族や相続人に分かりやすく伝えておくことが重要です。
その他の資産について
記入しておきたい項目:「証券会社名」「名義人」「口座番号」「Web ID」
記入の目的:有価証券や投資信託などの金融資産が正しく把握され、相続漏れやアクセス不能を防ぐため。
株式、投資信託、証券口座などの資産は、紙の証券がなくてもネット証券などで運用されている場合が多く、家族がその存在を把握できないと、相続の際に見落とされるリスクがあります。
証券会社名・口座番号・Web IDなどを記録しておくことで、家族が資産を特定しやすくなり、必要な相続手続きを確実に進められます。
とくにネット証券を利用している場合は、Webログイン情報の補足や保管場所のメモも重要です。
相続や整理の際に「知られていなかった資産」として放置されることのないよう、しっかりと書き残しておきましょう。
ローンなど
記入しておきたい項目:「借入先」「借入金額」「残高」「保証人」「借入目的」
記入の目的:自分に残っている債務の状況や保証人としての責任を明確にし、相続時のトラブルや手続きミスを防ぐため。
万一のとき、借金やローンも資産と同じく相続の対象になります。
家族がその存在を知らずに相続を進めてしまうと、知らない借金を引き継いでしまうリスクがあります。
借入内容や残高、連絡先、返済方法などをあらかじめ書いておくことで、家族が正確な判断を下しやすくなります。
また、自分が他人の借金の保証人になっている場合も、必ずその情報を明記しておきましょう。
【借金も相続されます】
遺産を相続する場合、プラスの財産(預貯金・不動産など)だけでなく、マイナスの財産(借金・ローン)も一緒に相続されます。
相続人が知らなかった借金が後から判明することで、トラブルになるケースも少なくありません。
【相続放棄という選択肢】
借金などの負債が多い場合は、家庭裁判所に申立てをすることで「相続放棄」が可能です。
ただし、相続開始を知ってから原則3ヶ月以内に手続きをする必要があります。
このページにきちんと借入情報を記録しておけば、家族が相続放棄すべきかどうかの判断材料になります。
残された人に不利益が及ばないよう、できるだけ正確な情報を残しておきましょう。
もしもの時(入院など)のお金のこと
記入しておきたい項目:「銀行名」「口座番号」「名義」「通帳や印鑑・カードの保管場所」
記入の目的:急な入院や治療、介護が必要になったときに備えて、家族がすぐにお金を使えるようにするため。
入院すると、自分で銀行に行ったりATMを使ったりすることが難しくなります。
特に急な入院や意識がない状態では、費用の支払いに困ることもあり、家族に負担をかけてしまう可能性があります。
あらかじめ、使ってほしい口座の情報や、通帳・印鑑・キャッシュカードの保管場所を明記しておくことで、家族が迷わず対応でき、入院費などを立て替える必要もなくなります。
自分の医療費は自分の口座から支払えるように準備しておくことで、家族に金銭面の心配をかけずに済むのです。
ダイソーのじぶんノートの書き方
エンディングノートは、すべての項目を無理に書く必要はありません。
ここでは、特に記入しておくと安心な「最低限おすすめの項目」についてご紹介します。
注意
エンディングノートには個人情報を書きますので、取り扱いには十分ご注意ください。
本ページの情報により生じる損害や問題、及びその他一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。(ダイソーのエンディングノートのP4にも注意書きがあります。)
プロフィール
記入しておきたい項目:「名前」「生年月日」「住所」「携帯電話」
記入の目的:このノートの作成者が誰なのかを明確にし、必要なときにすぐ連絡できるようにするため。
まずは、自分の「名前」「生年月日」「住所」「携帯電話番号」を記入しましょう。
これは、エンディングノートの作成者が誰であるかを明らかにし、本人確認や緊急時の連絡に役立ちます。
特にこのノートは、家族だけでなく第三者(医療・行政・法律関係者)が目にする可能性もあるため、自分に関する基本的な情報を正確に記載しておくことが大切です。
連絡先リスト
記入しておきたい項目:「名前」「電話番号」「関係性」
記入の目的:万一のとき、家族や関係者がすぐに連絡を取れるようにするため。
この欄には、信頼できる親族や親しい友人などの連絡先を記入しておきましょう。
特に「名前」と「電話番号」、そして「どんな関係か」を明記することで、緊急時にも迷わず連絡が取れるようになります。
自分が対応できない場面でも、残された人たちが困らないよう、あらかじめ連絡先を整理しておくことが大切です。
葬儀のこと
記入しておきたい項目:「葬儀社の会員情報」「希望する葬儀の規模」
記入の目的:万一のとき、家族が迷わず葬儀の手配を進められるようにするため。
すでに葬儀社や冠婚葬祭互助会に入っている場合は、会員であることと会社名・連絡先を記入しておきましょう。
会員証の保管場所も書いておくと、家族がスムーズに対応できます。
また、「できるだけ盛大にしてほしい」や「なるべく費用をかけずにしてほしい」など、葬儀の規模に関する希望も明記しておくことで、残された家族が判断に迷うことが少なくなります。
お墓のこと
記入しておきたい項目:「希望する形式・場所」「すでに準備しているお墓の情報」
記入の目的:お墓に関する希望や準備状況を家族に伝え、判断の負担を減らすため。
「先祖代々の墓に入りたい」「新たに購入したい」など、お墓に対する希望は人それぞれです。
この欄には、自分が望むお墓の形式や場所、そしてすでに準備している場合はその詳細(名称・所在地・使用者名・連絡先)を記入しましょう。
事前に希望を伝えておくことで、家族が迷うことなく手続きを進めやすくなり、経済的・精神的な負担も軽減されます。
ダイソーのけんこうノートの書き方
介護が必要になったら
記入しておきたい項目:「住みたい場所」「介護をお願いしたい人」「介護費用の希望」「希望する施設」
記入の目的:将来介護が必要になったとき、自分の希望や意思が家族に伝わるようにするため。
将来、自分で食事や移動ができなくなったとき、どこでどのように過ごしたいかを事前に記録しておくことで、家族が迷わず判断できるようになります。
「できれば自宅で暮らしたい」「住み替えが可能なら施設に入りたい」など、自分の考えを選択式で記入できます。
また、介護をお願いしたい人(パートナー・子ども・その他)や、気に入っている施設があればその情報、介護費用の備えとして使ってほしい保険や年金についても書き残しておきましょう。
介護は長期にわたる可能性があるため、金銭面・生活面・人間関係について、あらかじめ整理して伝えておくことが、家族の負担を軽くすることにもつながります。
治療やそのあとについて
記入しておきたい項目:「告知の希望」「延命治療・緩和ケア」「治療方針を託す人」
記入の目的:自分で判断や意思表示ができなくなったときに備えて、あらかじめ希望を伝えておくため。
病気や事故などで命に関わる状況になったとき、「病名や余命を告知してほしいかどうか」や、「延命治療を希望するか」「苦痛を和らげる緩和ケアを希望するか」など、自分の意思を事前に記録しておくことが大切です。
また、治療方針について判断できない状態になったときに備えて、「誰に治療の決定を託したいか」も記入しておくことで、家族が迷わず対応できるようになります。
こうした希望を書き残しておくことで、医療現場での判断や家族の負担を大きく減らすことができます。
まとめ
今回ご紹介したように、ダイソーのエンディングノート(じぶんノート・おかねノート・けんこうノート・もしもノート)は、それぞれのテーマごとに冊子が分かれているため、目的に応じて複数冊を使い分けるスタイルになっています。
その中で、1冊だけ選ぶなら「おかねノート」がおすすめです。銀行口座、保険、年金、不動産、借入など、相続や生活資産に直結する情報を一通りカバーしており、もしものときに最も実務的に役立つ内容が詰まっています。
一方で、セリアでは1冊にまとめられたエンディングノート(「もしもに備える情報ノート」など)も販売されており、手軽に一冊で全体を管理したい方にはセリアのノートが便利です。プロフィール、医療・介護・葬儀・資産など、必要な情報がひとまとまりになっていて、持ち運びや保管もスムーズです。
それぞれの特長をふまえ、ご自身の目的や書きたい内容に合わせて、最適なノートを選んでみてください。
「まだ元気だから必要ない」と思っていても、万一に備える準備は、早すぎるということはありません。今この機会に、少しずつでも記入を始めてみてはいかがでしょうか。